はじめに
「実家の空きアパート、どうしよう…」
親が高齢になり、認知症が進むなかで、不動産の管理や相続のことを考える場面は少なくありません。私自身、父の認知症の進行に戸惑いながら、妹と一緒に家族会議を重ねてきました。
そのなかで出てきた選択肢のひとつが 「民泊運営」。
これは単なる不動産活用ではなく、父の暮らし、家族の将来、そして相続を見据えた大きな決断でもあります。
父の変化と家族の戸惑い
私の父は長年、職人として自営業で働き、70歳頃まで現役で頑張ってきました。
もともと職人気質でこだわりの強いところがあったのですが、数年前から物忘れや混乱が増え、運転免許の更新を機に受診し、「認知症」と診断されました。
- 同じことを何度も繰り返し聞く
- 説明してもすぐ忘れてしまう
- わからないことがあると混乱し、不満や怒りとして表現されることもある
仕事で患者さんやご家族を支援してきた私ですが、やっぱり「自分の父」となると簡単ではありません。感情的になったり、間違いを訂正してしまったり…。介護は知識だけではなく、感情との付き合いでもあると痛感しました。
空きアパートの存在
父が所有するアパートは、築年数も経ち入居者が減り、今ではほぼ空き状態。
- 「リフォームして賃貸に出す?」
- 「売却して整理する?」
- 「そのまま放置?」
妹と話し合うなかで、いくつもの選択肢が出ました。
ただ、父に説明しても理解は難しく、かえって混乱させてしまう。
そこで、父を無理に説得するのではなく、妹と私が現実的な行動を決めることが必要だと感じました。

実際、父にアパートを私に貸してほしいと伝えました。
「父がやらないなら、私がリフォームして貸したい」と。

次の日、「なんでアパートが空いてると教えたんだ」
「あかりが、勝手なことをして儲けて独り占めしようとしてる」って、
怒っていたよ。すぐに忘れて言わなくなったけど。
このまま、話を進めることは難しいと判断。
まず、父担当の公認会計士さんへ相談することなりました。
民泊という新しい選択
そんなとき、思い浮かんだのが 「民泊運営」 でした。
- 初期投資を抑えつつ活用できる
- 相続対策として不動産を動かす第一歩になる
- 自分たちの働き方の可能性も広がる
もちろん簡単ではありません。規制や届出、リフォーム、運営体制づくり…。課題は山積みですが、ただ放置して時間が過ぎるよりも「未来につながる行動」をしたい。
「父のアパートが、誰かの旅の拠点になり、地域とのつながりを生む場になる」そう考えると、少しワクワクする気持ちも湧いてきました。
まとめ:相続を“先送り”にしないために
親の認知症と相続問題、不動産の活用。
これらは多くの50代にとって「避けて通れないテーマ」だと思います。
- 親の気持ちを尊重しながら
- 兄弟姉妹で現実的な選択をしながら
- 将来を見据えた不動産活用を進める
私の場合、それが 「民泊」 という形になりそうです。
これからの準備や実際の立ち上げ記録も、このブログで発信していきます。
👉 次回は「なぜ民泊? あかりが民泊を選んだ理由」をまとめていきます。
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