突然の入院で慌てないために!家族がすぐにやるべき3つの準備とは?

親の介護と暮らし

の入院。何からをつけたらいいの?

ある日、親が突然倒れて入院――。
そんなとき、頭の中が真っ白になってしまうのは、誰にとっても自然なことです。
私もこれまで、たくさんの家族の「どうしたらいいの?」という声に寄り添ってきました。

今回は、突然の入院時に家族としてまずやるべき3つのことを、医療ソーシャルワーカー(MSW)の視点からお伝えします。

病院の受付・ナースステーションで、まず確認すべき3つの情報

救急搬送などで入院すると、つい治療のことばかりに意識がいきがちですが、以下の3点を早めに確認しておくことで、後の混乱が減ります。

  • 入院の「病棟」や「部屋の種類」(個室・大部屋)
    部屋代がかかるかどうかは、入院費に大きく影響します。個室を希望しない場合はハッキリと伝えましょう。
  • 担当医や主治医の名前・診療科
    今後の問い合わせや、診断書などの依頼に必要となります。
  • 治療の流れや入院期間の目安(わかる範囲で)
    初期の説明でざっくりでも聞いておけると、次の準備に繋がります。

紙にメモするか、スマホの音声メモに録音しておくと安心!
先生のお話を録音する場合は、必ず許可を得てからにしましょう。

保険証や服薬情報など、病院に必要な書類をそろえる

入院時に必要なものは、病院によって違いがありますが、共通して求められるのは以下のようなものです。

  • 健康保険証(国民健康保険証、後期高齢者医療証など)
    保険証が見つからない場合、オンライン資格確認が可能な場合があります。病院の窓口で相談してみましょう。
    連携済みのマイナンバーカードでもOKですが、本人が窓口で顔認証できない場合などは病院受付にご相談ください。詳細はデジタル庁ホームページで確認!
  • 医療費助成の受給者証や介護保険証(持っている場合)
    難病や障害、特定の疾病をお持ちの場合など、各種医療受給者証を持たれている場合は窓口へ提出してください。
    介護認定を受けている場合は、必ず「担当のケアマネさん」を尋ねられるので把握しておきましょう。
  • お薬手帳(または薬の実物)
    薬の情報は、現在の状況や副作用などとの関係性を知るうえでも大切なものです。特に高齢者は複数の病院やクリニックにかかり、それぞれ作っている場合があるので、すべて持参してください。
    お薬手帳が見当たらない場合は、飲んでいる薬の現物を渡してもOKです。
  • 印鑑(認印でOKな場合が多い)

また、高額療養費制度を利用する場合は、限度額適用認定証の申請が必要なケースも。70歳以上の方は自動適用されることが多いですが、念のため医事課で確認しておきましょう。これも、オンライン資格確認が可能です。

パジャマやタオルなど入院に必要な身の回り品については、ほとんどの病院がCS(ケアサポート)セットを導入しています。おむつや飲み物なども病院によって対応が違うので、遠慮なく尋ねましょう。
病院のホームページに詳しく掲載している場合も多くなりました。
また、高齢の親の入院時に特に便利なアイテムでおすすめアイテムを紹介しています!!

家族で役割分担を考える(“がんばりすぎない”のが大事)

親の入院は、心身ともに負担が大きくなりやすいもの。
でも、すべてを一人で抱え込む必要はありません。
以下のように、役割分担をしておくと、気持ちにも余裕が生まれます。

項 目担当できる人の例
面会・洗濯近所の家族・親戚
書類の確認や提出落ち着いている兄弟姉妹
お金や保険の手続き頭の整理が得意な家族
医師の説明を一緒に聞くできれば2人以上で聞くと安心

また、必要に応じて医療ソーシャルワーカーに相談することも選択肢のひとつです。今の時代、ひとりっ子で他に頼る人がいない、ということも珍しくありません。入院費や退院後の生活のこと、施設や在宅サービスのことなど、一人で悩まずに話してみてください。

あかりの体験談

 昨年、義母が外出先で倒れて救急搬送されましたが、脳出血でそのまま4日後に亡くなりました。急を要するため、医師からの説明は電話。幸い手術ができるとのことで希望しましたが、準備中に再出血して手術は断念。人工呼吸器につながれて、脳死の状態でした。

 わずか数日でしたが、夫、義姉、私は仕事を休み交代で付き添いました。入院の手続きは夫に任せ、義姉は泊りを含めできるだけ付添ってくれました。家のことや義父の送迎などを分担し、親戚へ連絡を取り、時が来るのを待ちました。

 幸い、義父が物の在処を把握してくれていたので、探し物をすることはほとんどなく困りませんでした。義母がさりげなく教えていたんだなあと驚きのエピソードです。最終的にかかった入院費も12万円ほど、半分が部屋代でした。(お別れの時間のために、個室を希望しました)

 私にできることは何もありませんでした。病院の近くのコインパーキングの料金を調べて家族に共有したり、先生や看護師さんとのやり取りは任されることが多かったけど、あくまで嫁の立場で控えめに(笑)

おわりに:想定外のことに直面したときこそ、“頼れる力”が大切

突然の入院は、誰にとっても不安です。
でも、「頼ること」「相談すること」は決して弱さではありません。

あかりノートでは、そんな“受援力(じゅえんりょく)”=「支援を受ける力」にも焦点をあてて、これからもシニア世代の悩みに寄り添っていきたいと思っています。

受援力については、こちらの記事もご覧ください。

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